売り専

ノンケ喰い
一時期、売り専をやっていたことがある。
あまり大っぴらにできる話ではないが、仲介業者がいて客を紹介されるシステムだった。男性向け風俗で言うところのデリヘルみたいなものだ。
僕はお金に困っていたし、ノンケではあるものの男性を相手にすることはさほど抵抗はなかった。たまたまだったのか本質的にそうなのかはわからないが、少なくとも僕がお相手した男性は皆紳士であり、無茶なことを要求されることもなかった。また、もちろん業者に搾取はされるものの常識内の額であり実入りもよかった。2年間の売り専生活で当時抱えていた借金を全返済できたくらいである。
ただ、いくら実入りがいいと言っても長く続けるような仕事ではない。お金がない時はそれどころではなかったが、ある程度余裕ができてくると、次第に鬱屈した気持ちに支配されるようになってきて、辞め時を模索するようになっていた。
そんな時に彼と出会った。
彼もまた僕の客だった。ストレートに言うと「僕の愛人にならないか?」と誘われたのだ。売り専だった僕を身請けしたいと申し出てくれたのだ。
彼は僕より一回り年上で飲食関連の会社経営をしている人物だった。ゲイであることはカミングアウトしておらず、こうして僕のような売り専相手に性欲を発散していた。物腰も柔らかくて不快なところは一切なく、僕も彼を相手にしている時は商売とは言え安らぎさえ感じていたくらいだ。悪い話ではなかった。
売り専をやっていてこんな出会いがあるとは思っていなかった。昼の仕事も斡旋してくれると言うし、いいことずくめである。
しかし、僕はその話は丁重にお断りをした。僕はゲイを続ける気はなかった。愛人として彼と付き合う以上は、いつまで経っても売り専の束縛からは逃れられないと感じたのである。
こうして、僕は彼に別れを告げて、表社会に戻ってきた。いろんな仕事に挑戦してみたいし、女の子と恋愛もしてみたい。裏社会から解放された僕には希望しかなかった。
もし、新生活が上手く行かずまた借金を抱えるようになったら、再び裏社会に戻っておっさんのチンコを咥えればいいだけの話だ。そんな売り専の経験が僕に希望を与えてくれるのだ。
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カテゴリー: 水曜